建設通信新聞×新発田インタビュー|DX導入で選ばれる企業に技術継承に工事写真を活用 建設通信新聞×新発田インタビュー|DX導入で選ばれる企業に技術継承に工事写真を活用

○取材対象者(3人)

  • 取締役生産本部副本部長関東支店副支店長 小林栄介 氏
  • 生産システム室主任 坂場勇希 氏
  • 生産システム室主任 赤澤一真 氏

 社員の発案による独自の経営改革プログラムに基づき、生産性改革に果敢に挑む新発田建設(新潟県新発田市、渡邊明紀社長)。生産本部に「生産システム室」を設置し、業務支援・IT化・教育を3本柱に、業務変革を推進している。中核となるDX(デジタルトランスフォーメーション)では、工事写真プラットフォームにルクレが開発・提供する「蔵衛門プレミアム」を導入し、業務の大幅な効率化を実現するとともに、一歩進めた活用法として若手社員への技術継承に工事写真を活用している。改革の最前線を追った。

新発田建設 新発田建設

 創業100年を超える同社は、新たな挑戦の原動力として、中堅社員による「みらい会議」が提言した「SRP(新発田建設リニューアルプロジェクト)100」を2019年に始動。新入社員3カ月研修、工事写真サポート、ドローン、遠隔現場管理などのDX、社内書式統一、キャリアプランのロードマップや業務スキル確認表の作成など、企業風土の変革を見据えた施策を展開している。
 21年に導入した蔵衛門プレミアムでは、工事写真、電子黒板、写真台帳、図面などを一元管理する。iOS版カメラアプリ「蔵衛門カメラ」で撮影した工事写真はクラウドに自動アップロードされ、工事関係者間で共有、AI(人工知能)の自動仕分けで台帳を作成する。同社は12年から工事写真台帳ソフト「蔵衛門御用達」を導入しており、蔵衛門シリーズは身近なソフトだ。「最新版の機能を活用することで、SRPの計画にさまざまな形で関与している」と小林栄介取締役生産本部副本部長関東支店副支店長は話す。

蔵衛門で業務効率化、写真教育の負担も軽減 蔵衛門で業務効率化、写真教育の負担も軽減

 蔵衛門プレミアムの導入により、各自で作業していた黒板作成や台帳整理をクラウドで共有でき、現場と分業が可能となった。黒板業務を標準化した独自の活用法も構築した。生産システム室の坂場勇希主任は「黒板テンプレートのうちNo400を当社の標準にしたほか、施工フローに沿った作業一覧を工種ごとにExcelシートにまとめた。黒板作成ソフト『蔵衛門一括黒板』にシートからコピー&ペーストするだけで初心者も簡単に黒板を作成できる」と説明する。
 生産システム室に異動して2年目の赤澤一真主任は「施工計画書やExcelシートを見てすぐ工事写真を理解できるようになった。1人で5、6現場を担当するため、電子黒板のいろいろな使い方を学べる」という。
 撮影と同時に写真がアップロードされるため、遠隔からリアルタイムでチェックできるメリットも大きい。小林副本部長は「上長や生産システム室など第三者の目が入るため、撮り忘れや不備があればその場で指示を出し、手戻りが減る。RC造などの一定規模の現場では新人一人分の省人化につながった」と、従来の写真業務と比べて大きな効率化を実感したという。

 分業を発展させた工事写真の活用法として注目するのが、若手社員への技術継承だ。多くの現場をサポートする中で、工事写真が「技術継承に役立つ」(坂場主任)という気づきを得て、全工種の写真を収録した「工事写真ガイドブック」を作成した。「S造、新築、改修などを網羅した。3カ月研修ではガイドブックを見て新入社員に施工を学んでもらっている。新発田建設の工事写真の撮り方や施工フローに応じて撮るべきものを知り、ひいては工事の仕組みそのものを学ぶことにつながる」と坂場主任は意義を語る。失敗した写真も教材として活用し、現場での間違いをクイズ形式で質問するなどして研修に役立てる。「現場で撮影した全ての写真が蔵衛門のクラウドに集約するからこそ、さまざま活用が可能になる」と小林副本部長は力を込める。

クラウドに集まる画像や研修や技術検証などに役立てる クラウドに集まる画像や研修や技術検証などに役立てる

 また、「働き方改革や24年問題で現場では社員教育に充てる時間の確保が難しくなっている。生産システム室が集中して行っている支援業務については、若手より知識も経験もある部分を生かし、直接現場に行ったりリモートで研修したりして現場の社員教育の負担を軽減している」と分業化による効果の一端を挙げる。
 さらに一歩進めた取り組みとなるのが、類似工事の写真を活用した技術継承だ。同社が長年にわたり修繕を手掛ける物件では、蔵衛門に工事写真を蓄積することで「若手がその物件を初めて手掛けるとき、過去の工事写真を参照することで施工フローや内装の仕上げなどを事前に理解することができる。工事内容を予測して必要なことを準備することができる」(赤澤主任)というメリットを生かし、今後も活用を広める考えだ。
 赤澤主任は「現場のデジタル化が進む一方で社内の年齢層は高くなっている。サポートを通じて現場への理解を深めるとともに、現場にはITの使い方を伝えて相乗効果を出したい」とさらなるレベルアップを誓う。小林副本部長も「人材育成、働き方改革と並行し、今後はAIなどの先端技術も積極導入して次世代から選ばれる企業にしていきたい」と意欲を見せる。

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